相模原・津久井やまゆり園殺人事件、植松聖容疑者はなぜ犯行に?
昨日から世間を騒がせている植松容疑者による障害者施設殺人事件について、思うことがあるので記事を書かせていただきます。
犠牲になった被害者や、そのご家族にはお悔やみを申し上げます。
なお、今回記載する個人的な意見などはあくまで私個人の見解ですので、こういう意見や考えもあるよと受け取っていただき、誹謗中傷などはご容赦ください。
■事件の概要
26日午前2時45分ごろ、相模原市緑区千木良の障害者施設「津久井やまゆり園」から「ナイフを持った男が侵入した」と110番があった。神奈川県警によると、侵入した男に刺された男女19人が死亡、25人が重軽傷を負った。県警は出頭してきた同施設の元職員で自称無職の植松聖(さとし)容疑者(26)=相模原市緑区=を殺人未遂などの疑いで逮捕した。
今回、19名の死亡者と25人の重軽傷者が出たということで、日本では珍しい単独犯による大量殺人です。
■植村容疑者はどんな人物?
植松容疑者はもともと、事件の起きた障害者施設の職員として働いていたそうです。
近所の評判は良く、近隣住民からは「あいさつもするし、話し方も明るく腰が低い好青年」とされており、周りが事件を知った反応は驚きが大半という印象。
ハンマーを使って施設に侵入し、職員を結束バンドで縛った上で入居者のみをターゲットとして犯行を行ったことから、これは「計画的」な犯行だったと言えます。
植松容疑者は、過去に同施設の職員として働いており、やめさせられたと供述していることから、施設の入居者、もしくは障害者の方々に対し、特別な恨みを持っていたのではないかと推測されます。
■障害者に安楽死を…という手紙を衆院議長に宛てたことも
今回の事件が発生する前、植松容疑者が2月に施設を退職する直前には、衆院議長公邸を1人で訪問し、警察官に手紙を渡すように託したこともあるそうです。
内容は、障害者が「安楽死」できる世の中を作りたいという旨、さらに障害者施設の入所者を、施設名を名指しした上で「抹殺する」とも書かれていたという情報もあり、以前から犯行を計画していたような様子が伺えます。
植松容疑者はこの手紙を渡したことがきっかけで、「他害の恐れあり」と精神保健福祉法に基づき入院措置がとられたそうですが、2週間たらずで退院したとのこと。
■なぜ犯行に及んでしまったのか
植松容疑者が犯行に及んでしまったのには、精神的に追い詰められてしまっていた部分が大きいのではと感じました。
事件の現場となった障害者施設は、特に強度行動障害という知的障害を持つ人を積極的に受け入れていたとのことです。
強度行動障害とは、簡単に言うと次のような行動が頻繁に見られる障害を指します。
・自分や他人の体を叩く
・食べられないものを口に入れる
・大泣きする
・嚙みつきや頭突き(物や他者に向けて)
・多動、飛び出し
これはほんの一例で、なかにはこれらの行動とは異なる方も見えるかと思いますが、あくまでも一例として捉えてください。
植松容疑者はもともとは人に好かれる明るいタイプの男性ということで、生来の性格で危険思考を持っていたというよりは、職員として働いている上で、入所者のこのような行動とうまく付き合えず、精神的ストレスとなり今回の事件へと繋がったのではないでしょうか。
今回の事件を考えると、今後障害者施設では特別な訓練を受けた人や、テストに合格した人など、なにかしらの基準を厳しく設けることが大切なのではと感じます。
しかし、実際には施設で働く人が減っている以上はなかなか基準まで設けるのは難しいでしょうが、事件をきっかけにして現場の実態や施設の業務に従事している人の苦しさなども世間に広く公開されるかもしれませんね。
(もちろん、まだ事件のきっかけなどが明らかにされていない以上はただの推測でしかありませんが…)
追記
昨日からの報道によると、植村容疑者は大麻を使用していたほか、刺青もいれていたそうですね。
これらのことから、ただの精神的ストレスではなく判断や思考が正常な状態ではなかったことがおおきなきっかけになったように見受けられました。